What?







ある日の、日が沈み闇が訪れる中、燦燦と輝く星とほんのり光る月の表れている夜。



キラは、本を読んでいた。
別に本を読むのが好きなわけじゃ、ない。
アスランが読んでいる本は、一体どんな話なんだろう?
気がついたときには、アスランの事を全然知らない自分がいた。
ずっと一緒にいるのに、同じ屋根の下にいるのに、アスランのことがスキなのに、アスランの恋人なのに。
そんな事を思い、今に至るのだ。
見当たったハードカバーを数冊手に、リビングのソファーに座って、黙々と読んでいる。



一方、そんなキラにアスランは分からない単語を尋ねていた。
これは何?これはどういう意味?読み方は何ていうの?
傍から見れば、迷惑を掛けられっぱなしのアスランはとても、可哀想に見える。
しかし。
当の本人は、嬉しいものの他の何でもなかった。
手にしている仕事の資料もそっちのけで、キラと一緒に文字を追う。
思わず襲いたくなる気持ちを押さえ、キラの腰に手をやることで、その衝動を抑えていた。



あれ?これどういう意味なんだろう??
「コニー、アイ、ランド・ジェリー、フィッシュ、って何?アスラン」
「ん?何か分からなくてもいいと思うけれど?」
特に、この言葉の意味が分からなくてもいいと思うのだ。内容に差し支えはないと思うから。
そんな風に、ある意味キラを気遣うアスランの言葉を無視し、尚も尋ねる。
「何?アスラン。教えてーーー!!!気になるぅ!!!」
駄々子ねの入ったキラに、アスランは宥めるように言った。
「それじゃぁ・・・ジェリーフィッシュの意味は?」
「うーーんと・・・・・・、海月!あ、そしたら、コニー、アイ、ランドっていう種類の海月?」
早とちりをするキラにアスランは苦笑を禁じえない。
「違うよ。それより、いい加減にコニーアイランドって詰まらずに言えない?キラ」
「えっ、言えるもん!いくよ?コニーアイラ、ンド」
「言えてないよ、キラ。ほら、もう一度」
>かんでしまって、上手くいえないキラが余りにも可愛く、ついつい苛めていたら、とうとう癇癪を起こした。
「そんな事は言えなくてもいいの!!意味を教えてよ、アスラン!!」
アスランの知っていることは、自分も知りたい!それなのに教えてくれないアスランにキラは頬を膨らませた。
「意味を教えてほしいの?そんなに知りたい?」
「うん!!教えて!!」
「それじゃ、ベッドに行こうか?」
丁度、そろそろ食べたいし・・・
そんな欲望と、キラの望みを叶えてしまえば一石二鳥なんて事を考えたアスランは、キラを抱え、ベッドルームへと直行した。



「何でベッドなの?」
尋ねるキラに、アスランは楽しそうに言った。
「ここで分かるから」
それでも、未だ、キラは信じられない様子で。
「本当に教えてくれるの?」
「もちろん」
そんな言葉と同時に、キラのあかい唇に、アスランの、少し肉厚の唇が落ちる。
「っ・・・・」
離れた唇からは、キラの喘ぎ声と、銀色の糸が見えた。
アスランは、ベッドサイドから、ビンと小さな透明の袋を取り出すと、愛しい身体をベッドに押し倒した。










目覚めれば、小鳥の声が聞こえる朝になっていた。
横には、アスランの笑った顔が、そこにあった。
「あー!!あの意味教えてもらってない!!教えてよ、アスラン。約束!!」
急に、しかも耳元で発せられた大きなキラの声に、アスランは少々驚きながら、口を開いた。
「コニーアイランド・ジェリーフィッシュは、俗語で使用済みのコンドームの事、だよ」




この言葉を聞いたキラが、再びアスランの耳元の鼓膜を振るわせた事は、言うまでもない。











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