序章:女癖


夢を見た。それも,ずっとずっと,昔の頃の。







寝なれないベッド。 見慣れない天井。
隣には女。 別に恋人でも何でもない。
セックスしただけの女。
性欲を果たすために器。

ただ,セックスをする時には,絶対にゴムをつけるようにしている。
昔に抱いた,女の一人を孕ませたことがあるのだ。
それからは極力,気をつけるようにしている。
久しぶりに見た夢は,その女とのやりとり。
唯一、恋人と読んだ、彼女。

気が付いたころから,孤児院でずっと一緒だった。
中学に上がって,相手から告白されて,気持ちいいことをした。

そうしたら,13歳の7月か8月頃に,お腹に赤ちゃんが出来た,と言われた。
絶対に有得ないと思っていた。
というよりは、性に対する知識が薄く、その頃はスキンをつけるという知識がなかったというのが事実でもある。
中学生の二人に,どういたらいいのか,分かるはずもなく,気まずい雰囲気が流れた。

それから少しして,たまたま彼女の方に家族を名乗る人が現れて,そして彼女は引きとられた。
それから,一切の連絡をとっていない。
いや,とることが出来なった。
だって、俺にはたったのひとつの手段も残されていなかったのだから。

子供は生まれたのか?それとも堕ろしたのか?
それさえもしらない。
分からない。

彼女自身,綺麗な顔をしていたから,もしも,子供を産んでいたとしても,綺麗な顔をしているだろう。
それでなくてもも,あれから13,14年は離れている。
顔は思い出せない。
けれど、思い出す必要もないのだろう。
会うことなんて,まずないだろうから。





そんなことを考えながら,俺はシャワーを浴びるために,情交で汚れた体をシーツから起こして,身支度を整えた。








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